内容紹介
ルツの選択 エステルの決断―
ルツ記とエステル記の礼拝説教をまとめたものです。概略は次の通りです。
異邦人であったルツがユダヤ人の夫に先立たれ、子どものいない未亡人になり、実家に帰るように勧める姑のナオミに、「あなたの神は私の神」と、ナオミの故郷ユダの地に一緒に帰るという選択をします。そこでイエスの先祖になるボアズに出会うのです。そして、ボアズからオベデ、エッサイ、ダビデと続き、イエスの系図につながって行くのです。
またエステルは「バビロン捕囚」で多くのユダヤ人がバビロンに連れて行かれ、その後バビロンがペルシャ帝国に滅ぼされます。バビロンの奴隷だった人々にペルシャは「みんな自分の国に帰ってもいいよ」と言われ、ある人は急いで帰りましたが、中にはペルシャに残った人もいました。その残ったグループの中にエステルもいました。
ある時、新しい王妃を選ぶコンテストでエステルが選ばれたのです。しかし王の取り巻きの中にユダヤ人撲滅を画策する人物がいて、王から許可を得て12月13日を「ユダヤ人撲滅の日」と決めたのです。それを阻止するためにエステルは命を賭して、王にそのことを訴えます。この決断が功を奏し、今も残るユダヤ人の「プリムの祭り」の起源になるのです。いずれも、女性の大きな選択と決断が、その後のユダヤ人の歴史に大きく影響しています。
目次
はじめに
ルツ記
1章 人生の選択
2章 あなたの神は私の神
3章 全能者の御手
4章 はからずも
5章 ボアズの親切
6章 恵みを惜しまれない主
7章 しあわせになるために
8章 主は生きておられる
9章 門のところで
10章 系図は語る
エステル記
1章 隠れておられる主
2章 人の愚かさと神の知恵
3章 歴史を支配する神
4章 人の選びと神の選び
5章 神の御手に委ねるとき
6章 祝福する者を祝福する
7章 あわれみを求める
8章 いのちより大切なもの
9章 神の知恵に導かれて
10章 その夜の出来事
11章 掛け替えのない宝の民
12章 新しい法令
13章 救いの喜びの回復
14章 優しい勝利者
15章 祝宴と喜びの日
16章 しるしとしての祭り
あとがき
著者について
安食弘幸(あんじき・ひろゆき)
出雲市に生まれ、大学野球で輝かしい実績を残しプロ野球のドラフト指名を受けたのですが、学生時代に献身を決意し神学校に進み、卒業とともに宇都宮市の小さな群れに乞われて牧師として着任、それから約40年の歳月が流れ、今に至っています。テンポよく子どもから大人にも親しまれるメッセンジャーです。
著者略歴
1951年、島根県出雲市に生まれる。
関西学院大学社会学部卒。大学時代は硬式野球部関西六大学リーグの強打者として活躍。その後、関西聖書学院卒。セント・チャールズ大卒。哲学博士。現在、日本キリスト宣教団峰町キリスト教会主任牧師。MHK文化センター「聖書入門講座」「カウンセリング講座」講師、JTJ宣教神学院講師、TV番組『ゴスペル・ジェネレーション』の説教者。著書には、コリント人への手紙第一説教集『すべてを神の栄光のために』、コリント人への手紙第二説教集『キリストを宣べ伝える』、『心の井戸を深く掘れ』、『道徳力』などがある。